春夏秋冬【短】
今日はよく冷えるな。
肌を刺すような冷たさを感じると思えば、ちらほらと雪が舞っていた
静かに落ちていく雪は、春に見た花筏のように、消えていく
私は、ふと足を止め、いつもの場所からその様子を眺める
このような雪は何と言うのだろう。
それを私に教えてくれる人は、そこにはもう居ない…
旦那様の体調は悪くなる一方で、もう、縁側…旦那様お気に入りの場所に座ることができなくなっていた。
廊下を歩き、誰も居ないその場所を見る度になんだか寂しい