隣の先輩
朝はそれを見て、何度も心の中でため息を吐いた。


だが、不思議と買い物に出かける前に感じていた煩わしい気持ちは湧いてこない。


弾む心を抑え、段ボールの中から中学の卒業アルバムを取りだし、本棚の一番下に片付ける。


鼻歌交じりに他の本に手を伸ばしかけたとき、背後にある壁が視界に入る。


そのときふと気付く。
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