隣の先輩
さっきまで机の上に置いてあった黒のペンケースが床に転がっていた。


 その近くにはペンや消しゴムなどが転がっていた。


 赤ペンだけが私の近くまで転がってきている。


 私はそれを拾うと、宮脇先輩のところに行く。



 彼女は自分の体に影がかかったのに気づいたんだろう。


 顔をあげると、目を細めていた。


 私は赤ペンを渡す。他にもペンケースの中身が散らばっていたので、拾うことにした。


 そのとき透明なビニール製のケースの中に光っているものが入っていた。ピアスみたいだった。


 私は宮脇先輩を見た。


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