隣の先輩

 靴に履き替え、彼の後をついていく。


 西原先輩が連れてきてくれたのは、後者から少し離れた場所にある場所。


 私たちの授業を受けている校舎の後方にある。


 そこは靴を履かないと行けないからだろう。


 あまり人の姿は見受けられなかった。


「高校に入学した頃に賢とたまにここでごはんを食べていたんだ」

「どうして? 教室で食べればいいのに」


 昨日姿を見たばかりなのに、先輩に久しぶりに見られると緊張してきてしまった。


「どうしようか。学食で食べるか、パンか何かを買って外で食べてもいいと思うけど」
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