隣の先輩
「そうですね」
辺りを見渡したとき、刺さるような視線を感じる。それは間違いなく私に向けられているみたいだった。
依田先輩と一緒にいるからか、西原先輩と一緒にいるかは分からないが
、その場から動けないでいた。
そのとき、肩を叩かれる。
私の肩を叩いたのは依田先輩だった。
「何か人からじろじろ見られて居心地悪かったから」
先輩は苦笑いを浮かべながら、そう言っていた。
きっとそれは先輩を好きな人が見ていたんだろう。