隣の先輩
 その日の放課後、学校を出てしばらく歩いたとき、前方を歩いている人を見つける。


 同時に胸の奥がちくっと痛む。


 西原先輩と宮脇先輩だった。


 西原先輩は宮脇先輩の荷物を持ってあげていた。


 二人が一緒に帰るのを初めて見た。


 その二人は楽しそうで、仮に今もつきあっていると言われても何の疑いもないほどだった。


 暑い日ざしが私の肌をじりじりと焼いていくのを感じていた。


 その日、私は二人に気づかれたくなくて、通学路の途中にある本屋で時間を潰し、家に帰ることにした。

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