隣の先輩
第20章 夏の一日
夏休みになった。といっても今までと違って補習がある。
八月の中旬前後には休みがあるので、その時期は夏休みらしいかもしれない。
先輩と顔を合わせることはあまりなくなっていた。
咲や愛理の家に遊びに行くのは八月の中旬のその休みのときに決まった。
愛理のプレゼントは荷物になるからとそのときに持っていくことになった。
愛理は気にしなくていいと言ってくれたけど、やっぱり気になるから。
目を開けると、十時過ぎ。いつもなら考えられないくらいの時間だった。
日曜日でもそんな遅くまで眠っていることはまずない。
重い体を起こし、リビングへつながる扉を開けたときだった。
私はそこにいる人の姿を見て、固まる。
彼は私と目が合うと、笑顔を浮かべる。
「休みだからって気い抜いていると、体調崩すよ」
西原先輩は涼しい顔をして、リビングにあるソファに座っていた。
その脇にあるテーブルには新聞とリモコンが置かれている。
「何でいるんですか?」
「稜、いいよ」
私と先輩の会話に割って入るように、弟の声が聞こえた。
八月の中旬前後には休みがあるので、その時期は夏休みらしいかもしれない。
先輩と顔を合わせることはあまりなくなっていた。
咲や愛理の家に遊びに行くのは八月の中旬のその休みのときに決まった。
愛理のプレゼントは荷物になるからとそのときに持っていくことになった。
愛理は気にしなくていいと言ってくれたけど、やっぱり気になるから。
目を開けると、十時過ぎ。いつもなら考えられないくらいの時間だった。
日曜日でもそんな遅くまで眠っていることはまずない。
重い体を起こし、リビングへつながる扉を開けたときだった。
私はそこにいる人の姿を見て、固まる。
彼は私と目が合うと、笑顔を浮かべる。
「休みだからって気い抜いていると、体調崩すよ」
西原先輩は涼しい顔をして、リビングにあるソファに座っていた。
その脇にあるテーブルには新聞とリモコンが置かれている。
「何でいるんですか?」
「稜、いいよ」
私と先輩の会話に割って入るように、弟の声が聞こえた。