隣の先輩
「家に帰ってから、どうしてそんなに早く帰ってきたのかって母さんにしつこく聞かれてさ。
事情を説明したら、俺が振られたんだとか言われたし、そうなのかなって思ってさ。
いろいろ怒らせるようなことをしてしまったから」
和葉さんは、なんてことを先輩に言うんだろう。
そんなことあるわけないのに。
「そんなことないです。すごく楽しみにしていたから」
ただ自信がなかったから。
「俺は見ていないけど、多分似合わないってことはないと思うよ。母さんが似合っていてかわいかったって言っていたから」
その言葉は先輩のお母さんの言葉を代弁したものだろう。
それでもすごく嬉しくて、どきどきした。
でも、早く帰ってきたって花火はどうしたんだろう。
宮脇先輩と見なかったのかな。
「花火は見なかったんですか?」
「十分くらいで帰ってきた。クラスメイトにも会ったけど、見る気がしなかったし。でも、家に帰ってから、窓からは見たかな」
私と同じだ。
事情は違っても、二人して同じことをしていたんだ。
事情を説明したら、俺が振られたんだとか言われたし、そうなのかなって思ってさ。
いろいろ怒らせるようなことをしてしまったから」
和葉さんは、なんてことを先輩に言うんだろう。
そんなことあるわけないのに。
「そんなことないです。すごく楽しみにしていたから」
ただ自信がなかったから。
「俺は見ていないけど、多分似合わないってことはないと思うよ。母さんが似合っていてかわいかったって言っていたから」
その言葉は先輩のお母さんの言葉を代弁したものだろう。
それでもすごく嬉しくて、どきどきした。
でも、早く帰ってきたって花火はどうしたんだろう。
宮脇先輩と見なかったのかな。
「花火は見なかったんですか?」
「十分くらいで帰ってきた。クラスメイトにも会ったけど、見る気がしなかったし。でも、家に帰ってから、窓からは見たかな」
私と同じだ。
事情は違っても、二人して同じことをしていたんだ。