隣の先輩

「駅前にあるスーパーに行きたいんですけど、どうやっていけばいいかなって思って。赤い看板のお店です」


 彼は笑顔になると、何度も理解できるまで丁寧に教えてくれた。


「近いから大丈夫だと思うよ」


「ありがとうございました」


 彼にお礼を言うと、頭をさげる。その目の前にある細い道を入っていく。


その道を歩くと車が一台走るほどの道に出るので、そこを右沿いに歩き、コンビニに行くが、その一つ手前の道を曲がればいいとのことだった。


その道の前を通るときは看板が見えるので、その先は迷わないのではないかというところだった。


確かに彼に言われたとおりに歩いて行くと細い道の奥に存在を示すように赤い看板が家の隙間から覗いていた。
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