隣の先輩
まだ雪は降り続いている。
変な人に会って、危険な目に遭っていたりとかしないんだろうか。
寒さでどこかで倒れていたりとかしないんだろうか。
事故に遭ったりとか。
マイナスのことばかり考えてしまっていて、そんな思考を振り払う。
誰か友達の家にいてくれればいい。
でも、それなら家には連絡を入れるような気がした。
やっぱり、この雪の中、何かあったんじゃないかな。
それか家に帰りたくないとか。
私は先輩との会話を聞いたときの宮脇先輩のことを思い出していた。
すごくショックを受けているようだった。
ずっと好きだったんだから。
私が二人を知るずっと前から。
そのとき、脳裏を過ぎったのはあの写真に写っていた公園だった。
あの写真に写っていた宮脇先輩が幸せそうだったからだろうか。そういう気がしてならなかった。
先輩に電話をしようと、携帯をつかむ。
でも、本当に宮脇先輩はそこにいるんだろうかという疑問が沸いてくる。