虹の橋
9時に喫茶店が閉まるとすぐに
爽太はすぐに帰ってしまう。
私と麻由子はそれを事務所で見送る。
今日もそう。ダンスの練習があるのだ。
彼が言うには、ダンスがあるから生きていれるらしい。
「お疲れしたー!」
そう言って爽太は店を飛び出した。疲れてはいたが、喜びに満ちた顔で。
もし、
ダンスと同じくらい…
私を好きになってくれたら…
そんな風に「もしも」の世界に逃げ込むのも
1年が経つんだと思うと
自分の意気地のなさに
飽きれもしてしまう。
「爽ちゃん、相変わらずだねぇ。」
麻由子はつぶやく。
私も返事ともつかない小さな声で、
「うん…。」
と返す。
二人で事務所のソファに座り、
他愛のない話をした。
常連客がセクハラしてきただの、レジ締めが合わないだの、
いつもと変わらない内容。
すると今日は珍しく
麻由子が爽太の話題をふってきた。
「あのさ、爽ちゃんのことなんだけどさ…」
私は内心ドキッとした。
麻由子には、爽太に片思いをしていることは言っていない。
私と爽太は2人で飲みに行ったこともないし、
メールだっと業務連絡くらい。
そんな前向きな関係ではないことが、
麻由子に言わずにいさせた。
やばい、ばれたかな…
何て言おうか。
麻由子にはやっぱり言っておいた方がいいかな。
そんな私の予想は、次の麻由子の一言で見事に粉砕された。
「あたしたちね、実は付き合うことになったの」
爽太はすぐに帰ってしまう。
私と麻由子はそれを事務所で見送る。
今日もそう。ダンスの練習があるのだ。
彼が言うには、ダンスがあるから生きていれるらしい。
「お疲れしたー!」
そう言って爽太は店を飛び出した。疲れてはいたが、喜びに満ちた顔で。
もし、
ダンスと同じくらい…
私を好きになってくれたら…
そんな風に「もしも」の世界に逃げ込むのも
1年が経つんだと思うと
自分の意気地のなさに
飽きれもしてしまう。
「爽ちゃん、相変わらずだねぇ。」
麻由子はつぶやく。
私も返事ともつかない小さな声で、
「うん…。」
と返す。
二人で事務所のソファに座り、
他愛のない話をした。
常連客がセクハラしてきただの、レジ締めが合わないだの、
いつもと変わらない内容。
すると今日は珍しく
麻由子が爽太の話題をふってきた。
「あのさ、爽ちゃんのことなんだけどさ…」
私は内心ドキッとした。
麻由子には、爽太に片思いをしていることは言っていない。
私と爽太は2人で飲みに行ったこともないし、
メールだっと業務連絡くらい。
そんな前向きな関係ではないことが、
麻由子に言わずにいさせた。
やばい、ばれたかな…
何て言おうか。
麻由子にはやっぱり言っておいた方がいいかな。
そんな私の予想は、次の麻由子の一言で見事に粉砕された。
「あたしたちね、実は付き合うことになったの」