虹の橋
今、彼女は何を言ったのだろうか。

アタシタチって誰のこと?

ツキアウって、誰とのこと?



ただ見つめることしか出来ない私に、麻由子はケータイをいじりなから続けた。


「何かね、この前の飲み会あったじゃん。志保ちゃんが来れなかったやつ。あの時いい感じになっちゃって。」


麻由子はさらに続けた。

「だから冗談でさぁ、言ってみたの。あたしと付き合ってみない?って」
「したらさぁ、爽ちゃん顔まーっかにしちゃってさぁ、お願いしますって!」

麻由子は笑っている。

「あんまり可愛いから、リアルに付き合ってみよってなったの」











***



その後のことは、よく覚えてない。


ただ、

「麻由子のフェロモンはやっぱ半端ないもんねー!」

「意外だわー!でも実際上手くいきそうな感じするよ。結婚までいったりしてー?!」

なんて、必死に自分が崩れるのを押さえていたことだけは確かだった。


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