百万回のイエス




車出勤の俺の車に乗り込んで、にやにやしてる浜岡を適当にあしらいながら家に着く。





15階建てのマンションの12階。玄関を開けて、中に踏み込んだ時浜岡が声をかけた。





「俺も着替えるから、リビング貸して!」





「着替えんの?服は?」





クローゼットから黒いシャツを引っ張り出しながら返した。





「持ってきてる!!」





くるりと浜岡の方を振り返ると、白い紙袋をこっちにつきだして見せている、満面の笑みの浜岡。





対照に俺は苦笑い。





でも浜岡の抜かりのないところは好きだ。





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