猫耳姫とメガネ王子
パニック状態の私は真っ赤になって、布団にギュッと顔をうずめる。


すると、壱の匂いがして余計に赤くなってしまった。


そんな恥ずかしい私の頭を、壱がまたポンポンと撫でてきた。


「お前が嫌なら無理にとは言わない。それに……その、手、出す気とかも、ないから」


途切れ途切れの言葉は、壱も照れているんだって知らせてくれる。


私がそっと顔を上げて壱を見ると、思ったとおり赤い顔になっていた。
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