猫耳姫とメガネ王子
「せっかく今戻ったばかりなのに、なにしてんだよ!!」


自分だって、飴をポケットに入れっぱなしにしていたくせに、今までの眠気とストレスのせいで言葉が荒くなる。


唯は一瞬ビクッと体中を震わせ、それから涙のたまった瞳を俺に向けた。


「だって――だって、壱は猫でいる私が好きなんでしょう!?


私、猫じゃなくなったら、きっと壱に嫌われちゃうから――!!」

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