猫耳姫とメガネ王子
エピローグ
「むにぃ~……」


ばったんばったんばったん。


俺の横で尻尾を大きく振って、ムスッとした表情をしている唯。


なにがそんなに気に食わないのかわからないけれど、俺は今新しい研究で忙しいんだ。


「壱、こんどは何の研究?」


「聞いて驚くな? 今度はうさぎ耳に挑戦だ」


コポコポと煙を上げている透明な液体に、色々な薬品を混ぜていく。


「それって壱の趣味?」


「なに言ってんだ。 これは俺と唯が一生一緒に居るための研究だ」


「うさ耳で一生一緒にいれるの?」


「もちろん!!」


いや、そんなの当然俺の趣味なんだけれど、唯はそうなのかなぁ~と、半分信じかけている。


そんな唯を前にして、薬品は完成を迎える。
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