あなたと夢

気がつくと私は、静かに泣いていた。

「どうした?璃緒?」

奈美が顔を覗き込む。

「なっ...なんでもなぃ...。」
「大丈夫?何かあったら話してね?」
「うん...。」

愛璃は歌に夢中になって気がついていない。
私は涙を拭いて、奈美と一緒に愛璃を盛り上げた。

4時間後。カラオケボックスを出た。

「今何時?」

愛璃のケータイを覗きこむ。

「えっと...5時半。」
「嘘!?」

早く帰らなきゃ...母さんにぶたれるっ...!

「ぁ...私さ..6時からバイトなんだよね。」
「え!?みずきってバイトしてたの!?」

嘘...ついちゃった~...。

「うん...。まぁね。」
「何処で!?」
「えっと....スタバ。」
「いいなぁ~!今度連れて行ってね!」

おしゃべりをしている間に、5時40分。
ここから家まで15分。早くしなきゃ...。

「あっ..私もう行くね!」
「おっけ~!」
「じゃぁまた!!」

私は大急ぎで家に帰る。

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