キョウアイ―狂愛―
けれども、諦めとは逆に、心までは許しはしない、という反抗心はクレアの中にいつまでも残っていた。
サイファは、不躾に無言でクレアに触れる。
自分の所有物だからと当然のように。
クレアが抵抗を諦めたとしても未だ納得はしていない。
完全に自分がクレアを支配するまでは―――
2人は肌を重ねながらも心の中では、互いをこれ以上ないくらい憎んでいた。
まさにサイファの望むところであったが、喜ぶどころか日毎に苛立ちが募っていった。