この思いを君に
こんなに心臓がばくばく鳴るのは
何年ぶりだろうか。
上目遣いで
一生懸命に『投げないよ』って…
『うん。』
って…
心臓が持たない。
俺は目を逸らして話題を探した。
とりあえず気を紛らわすため。
「なつって柔道とかしてたの?」
「うん、5歳から中3まで柔道を
習ってたの。あんまり得意じゃ
なかったんだけどね。」
それから俺は
なつを抱きしめたまま
2人で話をした。
心臓は相変わらず壊れそうだった
けど、心の中の何かは気持ちよく
転がっていた。
「ごめん、さっきの間違い!
俺、なつのこと…」
「大っ好きだ!」
*End*