甘い魔法②―先生とあたしの恋―
「……今日、ちゃんと話してみる」
「話してみる? してみる、じゃなくて?」
今度は完全にからかいにきてる諒子。
それには答えないまま、負けじと反撃を試みる。
「……諒子こそ、要くんとはちゃんと」
「あー、昼休み終わるっ。次移動なのに……。
ほら、実姫早く用意しないと怒られるよっ!」
「それ、ずるくない?」
「ほらほら、早く!」
なんだかすごく誤魔化された気分だけど、時計に目を移せば確かにギリギリの時間。
納得いかない中、残っていたカフェオレを喉に流し込んで移動教室の準備をする。
あのメール以降、日課になっている昼休みのメールチェック。
今日もメールが入っていない事にほっとしながら、ドアのところで待っている諒子に駆け寄った。