甘い魔法②―先生とあたしの恋―


その距離からでも照れずに見つめて、更には微笑みかけてくる先生。

先生は、左右にパラパラと落ちるあたしの髪を掬ってから、そのままあたしの首に手を回して。

そして、その手に少しだけ力を入れる。

優しい催促。


「……目、つぶっててよ。見られたままじゃ恥ずかしい……」


逆らえるハズがなくて不貞腐れて言うと、先生は微笑んでから瞼を下ろす。

それを確認して……異常なほどに鳴り響く心臓を感じながら、先生との距離をなくした。


先生にキスすると、自然と身体も密着してしまって、ドキドキしてる心臓が伝わりそうで恥ずかしい。

そう思ってすぐに唇を離すと、目を開けた先生がじっとあたしを見つめた。


その視線に恥ずかしくなって目を逸らそうとした時。


「……―――、」


目の前の景色が反転した。

背中には床。

視界には天井と……、さっきのあたしと同じ体勢をした先生―――……。


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