甘い魔法②―先生とあたしの恋―
どう見たって放っとけない傷に言うと、岡田くんはまた笑顔を見せる。
やっぱり憎めない笑顔に同じように返してから、保健室に入って消毒液と大きめの絆創膏を取り出した。
そして、椅子に座らせた岡田くんの前にしゃがんで消毒を始める。
「いってー……」
「あ、ごめんっ……でも、ちゃんと消毒しとかないと、後で膿んだりしても大変だし……。
ちょっとだけ我慢してて」
「はい。つぅか、本当にすみません」
人のケガの消毒なんて初めてで、どこまでしたらいいのか分からないだけに、かなり丁寧な作業になる。
しかもこんな派手に転んだケガ……。
そういえば和馬もたまにこんなケガしてくるっけ。
サッカーの危険さを再認識しながら、消毒を終えて絆創膏を貼る。
一通りの手当てが終わってほっとしたところで、保健室のドアが外から開けられた。