甘い魔法②―先生とあたしの恋―
返信……。
考えてなかったけど、確かにアドレスは分かってるんだし、できない事もない。
迷惑メールとかと違って、何かを請求されるわけでもないし、あたしのアドレスは分かっちゃってるわけだし。
けど、変に煽ったりしてもよくないような気もするし……。
メールの事を考える度、一番に頭に浮かぶ犯人は……。
申し訳なく思いながらも、秋穂ちゃんだった。
秋穂ちゃん、もしくは同じように先生を好きな誰か……。
「でも、知っててわざわざそれをあたしに教えてきたって事は、やっぱりあたしを気に入らないって思ってる人だよね……」
「そうだよね。知ってるなら、こんなまどろっこしい事しないでバラせばいいんだから」
頷いた諒子が、推理を続ける。
「実姫にメール送ったきり動きを見せないって事は、ハルくんの立場は守りたい人って事なのかも。
そうなると、やっぱりハルくんに想いを寄せてる人か……。なんか不特定多数だよね、それ。矢野セン、一目惚れとかされそうだし」