甘い魔法②―先生とあたしの恋―
聞けない疑問
「だから、何? って返せば?」
「でも逆撫でしちゃって行動に出られたら怖いよ……。それに、やっぱりいけない事してるのはこっちだし」
「でも、向こうの目的が何なのか分からない限り、ずっと不安抱えていくしかないじゃん。
ってか、『赦されない』って何? なんで普通に『許されない』じゃないの? インテリぶってない?」
翌日の朝の教室。
HR前の教室は、登校してくる生徒でじょじょに賑わいを増していく。
諒子が見つめる先にあるあたしのケータイ。
開いているのは……、昨日受信したメール。
表情を強張らせる諒子と向かい合いながらのひそひそ話は、気持ちをどんどん沈めていく。
「二度送ってきたって事は、何かしら目的があるからだよね……」
そして、それはきっと―――……。
その先を口に出せないでいると、諒子が言い難そうに口を開く。