甘い魔法②―先生とあたしの恋―


どうやったって辿り着きなんかしないのに、それでも考えずにはいられないメールの犯人。

結局堂々巡りしかしなくてため息をついた時、寮の鍵が開く音がした。


そして、入ってきた先生が後ろ手に鍵を閉める。


「おまえさー、俺、2リットルペット買ってくるって言ったのに、なんで同じモン頼むんだよ。しかも2本って。

6キロぶら下げて帰ってくんの結構大変だって」


大きなコンビニ袋をドサッとテーブルに置いた先生が、首を傾げてストレッチの動きをする。

左手で右肩を揉む先生に笑いながら、置かれたペットボトルを冷蔵庫へと入れた。


「男だったら6キロくらい余裕かと思ってた。

そうだよね、先生、もう25だもんね」

「……引っ掛かる言い方すんなよ。25なんて十分若者だし」


苦笑いを浮かべる先生にもう一度笑顔を向けてから、冷蔵庫を閉めて……袋の中に残っていたチョコに気付く。

ふざけて付け足しただけの注文なのに、きちんと買ってきてくれた先生を驚いて見上げた。





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