甘い魔法②―先生とあたしの恋―
キスの予告をされて、身体が固まる。
そんなあたしを、先生は笑みを浮かべながら見つめて、あたしの唇にそれを合わせた。
啄むようなキスして、「やっぱ甘い」と少し笑った先生。
吐息が唇に当たって胸が跳ねる。
その後、深く重ねられた唇に、ほのかにチョコの味がしたのが分かった。
先生のキスと一緒で、ゆっくりと口内に広がる微かな甘さが、あたしの胸を余計にドキドキさせる。
「……っ…」
長く執拗なキスは、思わず眉をしかめるほど。
先生の唇が離れた時には、あたしの呼吸はすっかり乱されていた。
細かく切れる呼吸を繰り返しながら見上げると、先生はまだ真剣な表情を浮かべたままあたしを見つめていた。
じっと見つめてから、先生はふっと表情を緩める。
「やべ……なんか止まんないかも」
困ったように言う先生の言葉の意味が分かって、あたしは顔を真っ赤にして声を失う。
嫌じゃない。
嫌なわけない。
だけど、ここで頷いたりするのは恥ずかしくて……。
黙っていると、先生は片手で額の辺りを押さえながら短く息を吐いた。