甘い魔法②―先生とあたしの恋―
「ふーん。放っといても大丈夫なんだ」
「……」
「先生はあたしと離れても寂しくなんてこれっぽっちもないって事?」
「……まぁ、アレだな。嘘も方便」
「なにそれ。あたしのためにそんな寛大な事言ってるって事?
……じゃあやっぱり寂しいんじゃん」
「あ、なんだ、もう飯きてるし。
市川も早く食えよ。冷めるぞ」
「うん。じゃあ寂しがりやの先生と一緒に食べようかな」
「……」
完全に楽しまれてる会話。
少しだけ頭にきながらも、口許が自然と緩む。
安心できる市川との空間に、ほっと息が落ちる。
ずっとこの心境を保てればいい。
なんて思うも、浮かんだ先から無理だと断言できてしまって、苦しい呆れ笑いが浮かんだ。