甘い魔法②―先生とあたしの恋―


「おまえは、やりきって気持ちよくスッキリ終わりにする事ができるのかもしれないけど……実姫はおまえに粘られる事で、かなりの迷惑かけられてるって分かってる?

今だって、正直困ってんのに。

実姫が激情タイプだったら、いい加減にしろって殴られてたっておかしくないと思うけど」

「困ってるって……、本当ですか?」


急に見つめられて、戸惑いながらも頷く。

……本当に迷惑だって分かってなかったのかな、この子。


「うん。……正直困ってる」

「でも、俺、校内でしか話しかけないようにしてたのに……。

先輩の彼氏、どうやら同じ学校じゃないみたいだから、校内ならそれほど迷惑にならないかと思って……」


言われて、納得した。


岡田くんの取ってる行為は、確かに校外に彼氏がいる設定なら……、それほど問題もないのかもしれない。


先生がもし他の学校の教師だったら、今みたいに校内で少し話しかけられるくらい、なんでもない。

話しかけられる事を先生が不安がるなら、あたしが言わなければいい事。


岡田くんからだって、何かを求められてるわけでもないし。

それどころか、何も求められてないし。






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