甘い魔法②―先生とあたしの恋―
「なんで……?!
隠し事とか大嫌いでしょ?
和馬はそういうの許せないでしょ……?!」
「実姫?」
和馬のキョトンとした瞳が、あたしを見る。
和馬にあたったって仕方ない事は分かってるのに、止められなかった。
「隠し事とか、嫌いでしょ?!
しかも、一番大切な相手に、大事な事を隠されたら……、嫌でしょ?!」
「実姫……? どうしたんだよ」
「聞くのが正しいって言ってよ……っ!
例え、それで傷つけたって、どうにかなるからって……。
2人で乗り越えられる事だって……、そう言ってよ……っ!」
『なんで?』
その三文字ばかりが頭の中をぐるぐる回ってる。
先生の考えてる事が、少しも分からない。
それが歯がゆくて仕方ないのに―――……。