甘い魔法②―先生とあたしの恋―


「さて。そろそろ虫退治も済んだ頃だろ。

ここにいると秋穂にいびられるから帰るか」

「もう? ハルキくん久しぶりに来たのに……。

もう少しいられないの?」


残念そうに目尻を下げる里子さんに、先生は申し訳なさそうに笑う。


「里子さん、ごめん。ちょっと時間が空いたから思いつきで寄っただけなんだ。

だからまた改めて来るよ。

……昌じぃとは毎日のように学校で会ってんだけどね」


苦笑いをする先生に、里子さんもクスクスと笑う。


「それなら、私も毎日ここで会ってるわ」

「まぁ、また改めて来るから」

「じゃあ楽しみにしてるわね。

くれぐれも身体には気をつけて。実姫ちゃんもね」

「はい。ありがとうございます。

里子さんも……あまり無理されないよう気をつけて下さいね」




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