甘い魔法②―先生とあたしの恋―
「市川と内田と、あと加納」
「……風邪でもはやってんのか?」
「加納は昨日からなんか調子悪いとかで。
あいつ、絶対一昨日の弁当であたったんだよ。
前の日に机ん中入れたまんまのやつ、普通に食べてんだもん。
絶対やべぇって言ったのにさー」
「……他の2人は?」
加納の欠席理由にクラスが沸く中聞くと、クラスの生徒がそろって首を捻る。
「さぁ。でも、2人ともあんまり欠席とかしないのにおかしいよねー。
気になってメールしたけど返信もないし。
本当に体調悪いのかも」
「あ、でも、さっき諒子からはメール返ってきたよ。
なんか欠席する予定だったけど、やっぱり行けそうだって……あ、」
女子生徒の視線を追うと、そこには教室のドアを開ける内田の姿があった。
そして、その後ろには―――……。