甘い魔法②―先生とあたしの恋―
「……サムい」
「おまえな、」
「けど、標的変えたりしたら許さないから」
先生の笑みが唇に触れて、そのままキスされる。
今までだって、たくさんのキスをしてきた。
先生の異変に気付いてからは、特に。
だけどそれは、不安を埋めるためのモノだった気がした。
言葉にできない不安を込めてした、悲しくて寂しいキス……。
けど、今してるのは―――……。
言葉にできない思いは、不安なんかじゃなくて。
もっと、もっと―――……。
「好き」とも、「愛してる」とも違う、それを卓越した感情。
名前のつけられない感情を先生に伝えられるように、
先生の気持ちを感じ取れるように、
長い長いキスを繰り返した。