甘い魔法②―先生とあたしの恋―
メールの犯人
【実姫SIDE】
「そういえば、ストーカーはどうした?」
夕食のカレーを食べながら、先生が思い出したように言った。
「んー……ここ最近は大丈夫だけど……」
曖昧な言い方になったのは、本当の事を言った方がいいかと思ったから。
初めて変なメールをもらった時には、先生が少しおかしかったから言わなかった。
でも、今なら隠す理由はないし。
先生が全部話してくれたのに、あたしだけ隠している状況も、あまりすっきりしないし。
黙ったあたしを不思議そうに見つめる先生に気付いて、スプーンを置いてから視線を上げた。
「先生、そのメールの事なんだけどね……?」
「ん?」
「本当は、ストーカーじゃないの」
「は?」
眉を潜めた先生。
あたしはポケットの中からケータイを取り出して、一番最初に送られてきたメールを先生に見せた。
画面を見た先生の目が、そこに釘付けになる。