甘い魔法②―先生とあたしの恋―
「こういうメールが、何回か届いて……。
でも、先生少しおかしかったから、ちょっとだけ誤魔化してたんだ。
……ごめんなさい」
「……」
先生は何も言わずに、ずっとディスプレイを見ていた。
犯人の事を考えてる事が分かったから、付け足せる情報を話す。
「この人、先生の事かなり詳しく知ってる人みたいで……、でも、直接「別れろ」とかは言ってこないし、バラす様子もなくて。
一回だけ返信したら返してくれるし……、心当たりとかある?」
聞くと、ディスプレイを見ていた先生が顔をあげてあたしを見る。
そして、小さくため息をついた。
「おまえ、人にはあんな事言っといて隠し事って……。
しかも、俺、この事かなり気にしてたのに全然気付かなかったし。
すげぇ情けねぇんだけど」