チョコレートより甘い恋
「…いや。出来てるよ…」


またほんのり顔を染めてあたしを見下ろすと


よりちゃんははぁ…っとため息をついてあたしの頭を優しく撫でる。


「あのさぁ、ノン。あたしがノンに小悪魔やれなんて言うと思う?」


呆れたようにそう言うと、あたしを伺うように覗き込んでくるよりちゃん。


そんなよりちゃんに、ぽかんとしてしまうあたし。


あれ?


違ったの?


「あたしが見てるのはそっちじゃなくて、こっち。」


その言葉によりちゃんの指先に視線を移してみると…




“ナチュラルでかわいいモテメイク!”




「モテメイク?」


「そ。ノンはさぁ、顔が整い過ぎてるからどうしても冷たく見えちゃうじゃん?だから、メイクでもしたらまた印象変わるかなぁ…って。」


「よりちゃん…。」


再び雑誌に目を戻して呟くよりちゃんに、あたしはまたまた感激。


本当にいい友達だ。


「あ、ありがとう…!」


< 16 / 78 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop