チョコレートより甘い恋
そうして感動に浸っていたあたしに、よりちゃんはまたため息。


「まぁメイクはともかく!最終的にはノンが行動起こすしかないんだからね?」


子供に言い聞かせるように諭され、あたしは大きく頷く。


「う、うん。頑張る!」


「んじゃぁ、とりあえず最初は挨拶から。自然にコミュニケーションをとることからはじめる!」


ぐっと拳を握り突き上げ、やる気満々なよりちゃん。


そんなよりちゃんを余所に、あたしは一人固まっていた。


「あ、挨拶…自然に…コミュニケーション…」


「そ。バレンタインまであと1週間しかないんだからね。頑張んないと。」


「う、うん。」


真剣な表情のよりちゃんに、あたしも顔を引き締めて頷いた。




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