チョコレートより甘い恋


――そうして、気合い十分で決意したあたしだったけど…


「おー、おはよう」


「おはよう」


自然に挨拶を交わすクラスメイトを眺めながら、自分の席で固まっていた。


挨拶…


自然に…


コミュニケーション…


昨日おさえた言葉たちが頭の中をぐるぐると回るけど、全く体が動かない。


ど、どうしよう…


ていうか、どのタイミングで行けばいいんだろ…


逹木くんが教室入ってきたら?


で、でもそれって露骨すぎるんじゃ…


あたし窓際の席だし。


わざわざ廊下側の逹木くんのとこまで行ったらちょっとわざとらしいって言うか。


気持ち、バレバレだよね…。


ど、どうしよう…!


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