チョコレートより甘い恋
「んー…。」


なかなか折れようとしないあたしに、どうしようとでもいうように顎に手を当てる逹木くん。


しばらくそうして考えていたと思うと、突然何か閃いたようにあたしに振り返って。


「じゃあさ、チョコちょうだい?」


そんな言葉を吐き出した。


「ほら、バレンタインだし。すぐそこにコンビニもあるし。」


ちょうどよかったなぁ…なんて言いながら、もう既にコンビニに行こうとしている逹木くん。


そんな逹木くんをキョトンとして見ていたあたしは、慌てて引き止めた。


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