チョコレートより甘い恋


それからしばらく、お互いに何も喋らず沈黙が続いていた。


その沈黙を破ったのは、またしても逹木くんで。


「…実はさ。」


遠慮がちに話す逹木くんを不思議に思いながら首を傾げて先を促すと


「チョコってあんまり好きじゃなくて。」


またしても予想外の言葉が出てきて。


あまりに突然のカミングアウトに、驚くのさえ遅れてしまった。


「…えっ?」


もしかしてチョコ迷惑だった?


冷静になってきた頭でそう考えて焦っていると


「でも唯瀬からもらったチョコは特別だから。すげー嬉しい。」


チョコより甘い、そんなセリフが降ってきた。


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