ブラウン管の中のあなたを見るたび、私はまた溜め息をつく





「そっかあ…そんな台詞…言えちゃうんだね…好きな人には」





「え?」






私は首を軽く振った。







「ばいばい」






そう言って足早に家を出た。




泣いてる顔は見せたくなかったから。





私には「ばいばい」が永遠の別れのように感じた。





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