ブラウン管の中のあなたを見るたび、私はまた溜め息をつく
「でも、要人すごいよねっ…一気に大スターになっちゃって。私のクラスでも知らないひといないしっ…」
緩んだ涙腺をカバーするように言った。
「そう?でも、俺は……好きな人だけに俺を見てもらえればいいかな…」
「え?」
要人好きな人いたんだ。
そりゃそうだよ。周りはあんな綺麗で可愛い女優さんばかりなんだから。
何を自惚れてたんだろう、私。
要人が私だけを見てくれるはず、無いのに。