鳥籠
なのに。


「俺、やめるわ」


静まり返る会議室。
何かを言えるメンバーなんか、誰もいない。

「…聞こえた? 俺、ここやめるから」

喉がカラカラだ。
血流が止まったかのように、体温が引いていく。

「…な、何で!? ちょっとアキ、意味わかんないんだけど!」
「わかんなくないだろ。俺は、Burmeseをやめるの」
「それがわかんない! 何で!」

ハルカが、アキヒロを問い詰めてる。
それは、ただの押し問答。
< 111 / 140 >

この作品をシェア

pagetop