鳥籠
胸の中では何かが暴れまわっていた。

落ち着かない。

こんなふうにかまわれないのは、どれ位ぶりだっけ。
ギターを弾き始めてから、あたしに優しくしてくれた人は数知れない。
それ以外の人は、知らない間に消えていた。

落ち着かない。
アキヒロは離れて行かずに、かれこれ半年以上もBurmeseで歌ってる。
あたしのギターで歌ってる。
同じステージに立っている。
でも、ただの友人以下だ。
ちっとも接点が出来ない。
二人きりになってしまうと、何を話していいのかもわからない。

「…ねえ、シュン」
「んー…?」

シュンは、眠りに入りかけた声で返す。
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