鳥籠
それなのに、それは苦痛じゃない。
それどころか、安心できる。
何もしなくていい、ということに。

元々誰かに奉仕するタイプじゃない。
だけど、わがままも好き放題も、周りの期待に沿うようにやっている部分がある。
それもしなくていいのが、ここだ。

アキヒロの部屋に入れないことが、こんなに気分を滅入らせるなんて、思わなかった。

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