他校の君。【完】



俺と香澄は学校が違う。

お互い部活だってしてる。

翔と委員長みたいに、一緒にいる時間が長いなんて事は無い。

…しかも。

香澄の側には海谷がいる。

幼なじみで、家が近くて、

聞いた所によるとクラスも一緒らしくて。

俺の知らない、知る事が出来ない香澄を海谷は当たり前のように知る事が出来る。


「翔」

「何?」

「俺ってさ」

「かなり嫉妬深いんじゃない?独占欲も強いだろうね。部長なみに」

「それは無「あるよ。もしかしたら部長を超えてるかもね」


…それって、恐ろしく心狭いだろ。

部長はみちる先輩の事以外には尊敬出来るくらい心が広い。

けれど、みちる先輩が絡むと違う人間か?ってくらい変わる。


(…それを俺が超えてるかもしれないって?)


絶対ねーよ。


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