他校の君。【完】



Side 香澄


「どうすっかな…。毎日一緒になんていられねーし」


一臣君がほんの少し険しい顔で何かを考えながらあたしに手を伸ばす。


「???」


なんだろう?

首を傾げようとしたと同時に一臣君の手があたしの頭に触れる。


「………っ」


思わず照れてしまったあたしに何かを考えてるらしい一臣君は気付かず、今度はあたしの頭をわしゃわしゃと撫でる。


「か…」


一臣君…。

何だか恥ずかしいよ…。

照れながらも、されるがままになっていると、一臣君の指が今度はあたしの髪をすく。

そしてそのまま髪を指にくるくると巻き付けられた。


(もう…、限界かも…)


照れ過ぎてダメかもしれない。


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