他校の君。【完】



恥ずかしさが最高潮に達したあたしは、とうとう我慢出来なくなって一臣君の手をギュッと掴む。

だって、これ以上触れられたらきっと意識が飛んじゃいそうなんだもん。


「……びっくりした」


考えていた一臣君の手をあたしが急に掴んだから一臣君は驚いた表情を浮かべた。

けれど、


「何?手、繋ぎたい?」


すぐに笑顔に変わって。


「………っ」


どうしよう、一臣君が格好良すぎる。

一臣君を直視出来なくて俯いてしまうと、


「繋ぐの嫌?」


そう聞かれて、あたしはふるふると首を振る。

繋ぎたいからこんな行動を取った訳じゃないけれど、


「つ、繋い…」


繋いでくれると嬉しいなぁ。



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