他校の君。【完】
カズオミ
「よし、真ん中!一臣の勝ち!だから焼きそばパンは賭けに勝った俺のもの」
「何だよ。お前が当てた訳じゃないだろ」
わいわいと周りがはしゃぐ中、彼は的の方をジッと見つめた後、満足そうに唇の端をゆっくりと吊り上げた。
……ドキッ
「……っ」
彼の仕種にあたしの心臓が跳ね上がった。
(うわぁ)
格好いい…。
思わずポケーッと彼に見惚れてしまう。
見惚れている視線の先。
彼に近付いて来た、彼と同じ高校の別の人が笑顔で片手を軽く上げると、彼も笑顔を浮かべて手を軽く上げた。
そして、
パチンッ!!
小気味のいい音を立てて彼は手を重ねた。
「よし、真ん中!一臣の勝ち!だから焼きそばパンは賭けに勝った俺のもの」
「何だよ。お前が当てた訳じゃないだろ」
わいわいと周りがはしゃぐ中、彼は的の方をジッと見つめた後、満足そうに唇の端をゆっくりと吊り上げた。
……ドキッ
「……っ」
彼の仕種にあたしの心臓が跳ね上がった。
(うわぁ)
格好いい…。
思わずポケーッと彼に見惚れてしまう。
見惚れている視線の先。
彼に近付いて来た、彼と同じ高校の別の人が笑顔で片手を軽く上げると、彼も笑顔を浮かべて手を軽く上げた。
そして、
パチンッ!!
小気味のいい音を立てて彼は手を重ねた。