他校の君。【完】
一臣君との距離が凄く近くなったけれど、あたしは何が起きてるのか分からない。
取り敢えず分かる事は、
(い、息が出来な…)
息が出来ないと言う事。
「???」
訳が分からないまま固まっていたら、少ししてから一臣君があたしから離れた。
そして何故か頭をなでなでと撫でられる。
「予想では香澄が真っ赤になると思ったんだけど」
「………え」
真っ赤?
何で真っ赤?
まだまだ分からないあたしの様子に一臣君は苦笑して、トンッとあたしの唇に指を押し当てた。
「今ので『想像出来ない』とはもう言わねーよな?」
「………想…像?」
「香澄が言ったんだろ?想像出来ないって」