他校の君。【完】
ー…
………
「あ、ただ落ちてた生徒手帳渡しただけ?」
何だよ。焦っただろ、とあたし達の事を説明した一臣君をバシバシと笑いながら叩く武君。
「止めろって」
叩く武君の手を面倒臭そうに払った一臣君は
「本当、武ってバカだよな」
と溜め息交じりで呟いた。
「あ、ひで!…まぁ、でもさっきのは言われてもしょうがないか。俺も自分で何言ってるか分かんなかったし」
うんうんと頷く武君にあたしは思わず笑ってしまう。
一臣君達の会話が何だか面白い。